2007年12月29日

年の瀬のプレゼント

若い人は苦手である。道端や電車の床に座り込んでうすら笑いをしている男。電車で平気で化粧をしたりものを食べる女。そういう若者は一部の限られた人種だと思っていたが、程度の差こそあれ誰でも同じだとわかって、一層彼らを見る目は冷えていった。

我が社に昨年入社した新人たちも似たようなものだ。予想に反して今どき真っ当な若者だと思っていたら、酒席で酔っ払って奇声を発したり、彼氏との私生活を恥じらいもなく披露したり‥‥。その場ではそういうものだと思って笑って接しているが、強い違和感は否めない。
仕事は一応きちんとする。こちらの言うことも素直に聞く。たまに不満の色を見せても、言って聞かせれば納得する。つまり、仕事に関して彼らに大きな不満はない。
そうである以上、プライベートで何をしようと考えようと、こちらが口を挟む筋合いはない。しかし、それは承知の上で、「いったいどういうつもりなんだ」と注意せずにいられないような非常識な言動に接することが多々ある。それがもどかしく、腹立たしい。

仕事納めの今日、仕事納めなら飲み納めの日でもあるはずだと言い訳をして、銀座の行きつけのバーに出かけた。指定席となっているカウンターの左端から二番目のスツールに座ると、マスターがニヤニヤしながら「これをどうぞ」と折り紙を差し出した。亀甲に折り畳んだ紙に、私の名前が書いてある。苦労して開けて中身を見ると、我が社の新人ふたりからのメッセージが書かれていた。そこには、私に対する感謝の言葉とともに、「ギャンブラーさんのお好きなサイドカーをプレゼントします」と書かれていた。
聞けば2日ほど前にバーを訪れ、マスターに書き付けと一緒にカクテル1杯分のお金を託して帰ったのだという。バーに来て酒も飲まずに帰ったのかと、マスターに詫びの言葉を述べていたら、不意に涙がこぼれて恥ずかしいことになってしまった。

五十男の私から見ると、男も女も、若い奴らは頼りなく、だらしない。仕事では未熟さばかりが目につく。でも、そんな奴らが身近にいて、案外自分は幸せかもしれないなと思いつつ、サイドカーを飲み干した。今年最後の、そして今年一番のおいしいカクテルであった。
posted by ギャンブラー at 00:18| Comment(10) | TrackBack(0) | 暗くて心地よい場所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>バーに来て酒も飲まずに帰ったのかと、マスターに詫びの言葉を述べていたら、不意に涙がこぼれて恥ずかしいことになってしまった。

うわ・・
なんだかもらい泣きして、うるうるしてしまいました
ギャンブラーさん、腹の立つことは多々あっても
気にされなくなったらおしまいですよ
もちろんギャンブラーさんのことがこの子達なりに気に入っているんでしょう
お幸せですね!
Posted by マロニエのこみち・・・。 at 2007年12月29日 13:36
マロニエのこみちさん。人間、いろいろな世代の人と交わらないと、硬直した発想や価値観しか持てなくなってしまうようですね。二十代前半の若者と日常的に仕事で接するようになって、特にそのことを実感しています。こうなったら、奴らをとことん鍛えてやろうと、決意を新たにしています(笑)。
Posted by ギャンブラー at 2007年12月29日 23:58
いいなぁ〜〜ギャンブラーさんの人柄のなせる業でしょうね。

世代が違うとノリも違うのでしょうが
心の奥は同じ人間。
楽しかったり、苦しかったり。悲しかったり。
そんな事を同じ様に感じて生きてると思います。

ただ、表現が微妙に違うのが玉に瑕ですけど^^;

>仕事納めなら飲み納めの日でもあるはずだと言い訳をして

私も毎晩言い訳して出掛けています。
先日まではサンタさんとの打ち合わせでしたが
今は、何も言い訳が無くて困ってます。

良いお年をお迎え下さい^^
Posted by こてつ at 2007年12月30日 16:18
こてつさん。年の瀬までお仕事、お疲れ様です。

>世代が違うとノリも違う

まさにその通り。酒席で奴らがハメを外しすぎると、「オジサンには刺激が強すぎるからやめてくれ」と頼んでいます(笑)。でも、親の心子知らず、上司の心部下知らず。どこまでわかっているのやら‥‥。

今の時期、とっても暇なのですが、なぜか飲みに出かける気になれません。やはり仕事をしているから酒も飲みたくなるのでしょう。というわけで、正月用のシャンパンとワイン、高級食材の買いだめに奔走しております(笑)。もちろん一人で食っちゃ寝、の三が日を過ごす予定です。

来年もこてつさん御一家が健康で、お店が繁盛しますように。
Posted by ギャンブラー at 2007年12月30日 18:26
いやぁ、奇しくも私も若い人(というか、選手)に
思わぬ年の瀬のプレゼントを頂きました(笑)
しかし、新人のお二人さんも、中々ニクイコトしますね。
ま、これもギャンブラーさんが、
日頃から、そのような事が出来る大人になれるよう
仕込まれているからこそなのかも。

それより
>、「いったいどういうつもりなんだ」・・・
これは非常に気になります。
恐らく、マユちゃんが最近、将棋でワザと負けてくれなくなったのですね。
まあ、来年は少しでも溜飲が下げられるよう、精進して下さい。
(↑って、勝手に話作るな!)

って事で、来年もよろしく♪
Posted by かわうお at 2007年12月30日 23:44
かわうおさん。なんか楽しい年の瀬を過ごされたようですね。おまけに若い女性から万券をプレゼントされるとは、うらやましすぎます。

実は最近会社で、30代の後輩から、「ギャンブラーさんは新人、特に女の子に甘すぎる。ボクらが新人のときはボロクソに怒っていたのに」とチクチク文句を言われています。確かに、マユちゃんやスーちゃんを誉めたことはあっても叱ったことはあまりありません。本当はそれじゃいけないんでしょうけど、自分の娘にあたる若い人に対しては、本気になれないんですねぇ。
飲みに行ったときも、たまには説教しようとすると、「ギャンブラーさん、今度ディズニーシーに一緒に行きましょうよ〜」「私も行く行く。ギャンブラーさん、両手に花ですねぇ」などと機先を制せられて、うやむやになってしまいます。ホント、最近の若い奴らはしたたかです(笑)。
というわけで、来年もこのブログで愚痴が続きそうです。

かわうおさんと奥様、お子さんにとって来年がいつにも増して良い年となりますよう、東京の空から祈念しております。
Posted by ギャンブラー at 2007年12月31日 09:36
場所を変えて再出発することにしました。鄙びたところですがまた寄ってください。
Posted by sabue at 2008年01月06日 15:24
sabueさん。明けましておめでとうございます。そして、期待に応えて下さって、本当にありがとうございます。私がこのブログを始めて3年になりますが、しょせん他人は他人とは思ってはいても、たくさんの方がブログをやめていって、淋しい思いをしていました。その点、sabueさんの復活は心強い限りです。

実はsabueさんに提案があるのですが、人生相談をブログでおやりになるつもりはありませんか? といっても相談を募るのではなく、新聞に載っている相談に、勝手に回答してしまうというものです。近いうちに私が試しますので、面白いと思われたらご検討を。
Posted by ギャンブラー at 2008年01月07日 23:33
最近の若い世代についての言及ですが、私も感じるところはありました。私は仕事柄、店員さんへの目(言動)は気になるところなんですが、やはり20代のお客さんに対する接し方には違和感を覚えます。

打ち解ける前から『タメ口』…

本人は精一杯の言葉でしゃべっていると思うのですが、どこかぎこちない接客の言葉…

それでも、それがまかり通ってしまっているのは、私たちの世代が、そのことを『許してしまった』ことにあると思っています。

若者を理解するため

若者に嫌われたくない

こんな心理が私も含めて、どこか心の片隅に存在しているような気がしています。それと自分のことも含めて『親が教えなかった』ということもあると思います。親も結局は

子供を理解するため

子供に嫌われたくない

こんな気持ちで恐る恐る子供に接しているような気がします。私はこの性格ですから(笑)、子供達には煙たい?存在のようですが、それでも言葉づかいは上手に使い分けているようです。お正月に親戚が集まったりする場所で、買い物に出かけたときの場所で、日常にはなかった子供たちの言葉を聞いた時

あれ?やるじゃん

と思った次第です(親バカとして読んでくださいね)。少しギャンブラーさんの書かれた趣旨とは違うコメントですが(毎度のことですが)、そんなことを今回感じました。

さて・・・

遅れましたが、あけましておめでとうございます。そして今年もよろしくお願いします。また丁寧なお返事も頂き、感謝しております。今年の私は少し積極的になろうかなと考えています。ギャンブラーさんの提案もぜひ、やってみたいなと思っています。上手くいくかはわかりませんが、とにかく行動してみます。

今年もどうか、お付き合いください!!!
Posted by 教授 at 2008年01月08日 11:42
教授。自分の子供の躾のことは私にはわかりませんが、部下の教育という点に関して、自分は良い教師なのだろうかと疑問に思うことが多々あります。本当に良い上司とは、根底に愛情を持ちながらも、ビシバシ技術やノウハウ、知識を叩き込む鬼軍曹タイプだとよく言われます。しかし言うは易しで、なかなかそれを貫くのは難しいものです。
一方で、部下の悪いところを見ないで良い点を誉め倒してその気にさせる上司、という選択肢もあるでしょう。これも結構根気がいります。
昨日テレビを見ていたら、楽天イーグルスの野村監督の選手育成方法は、「三流は無視、二流は誉める、一流は叱る」ことだと言っていました。なかなか含蓄のある言葉だと思いました。
Posted by ギャンブラー at 2008年01月08日 22:33
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